越前そばでも同様にある?包丁三日・延し三月・木鉢三年!ここからわかる蕎麦打ち技術!

そばを作るのは奥が深く、多くの技術を要します。
越前そばでも同様です。
そば打ちに関する言葉で「包丁三日・延し三月・木鉢三年」という言葉がありますが、どのような意味があるのでしょうか。
このページでは「包丁三日・延し三月・木鉢三年」についてお話していきます。

そば打ちの技術に関する言葉

「包丁三日・延し三月・木鉢三年」という言葉は、そばを打つ際の技術面をわかりやすく伝えたものです。
そばの作り方はそば粉に水を加え練る、薄く延ばしてそばを切る。
そしてゆで上げるといったイメージでしょうか。
さらっと工程をお話していますが実際には簡単に長くて均等性のあるそばを作れるものではありません。
そばを打ってみたものの、出来上がりは満足できなかった。
そんな経験をした事があるかもしれません。

 

そば打ちのポイント「包丁三日」

 

そばを打ち、まとめて伸ばし、包丁でそばの幅に切っていきます。
包丁三日の包丁は、伸ばした生地をそばの幅に切っていく工程を意味します。
包丁で一定の幅に心地よいテンポで切っていく光景は見ていてもとても気分が良いですよね。
特に十割そばの場合はサクサクとキレが良い感覚です。
慣れていないとこの包丁で切る工程はスムーズにいきません。
「包丁三日」は、包丁で切っていく工程に慣れるまでは3日程度かかるという例えとなります。

 

そば打ちのポイント「延し三月」

 

そば粉を水を入れつつまとめ、そばを麺棒で延ばす工程があります。
打ち粉をしながら手前から麺棒に巻いていき、巻き終わったら手前に引き寄せます。
また徐々に奥に転がしていき手前に引き寄せる。
このような工程を繰り返しつつそばを延ばしていきます。
延ばしていく段階では、中央部分が厚めになっている状態なので、中央部分を延ばすようなイメージで延ばしていくのですが、この工程は慣れていないと難しいです。
力がうまく入っていないと延びませんし、力を入れすぎると薄すぎてボロボロに切れてしまう事も。
均等な厚さになるように延ばすのには慣れと技術が必要になるのです。
「延し三月」は、均等にそばを延ばせるようになるのに三カ月はかかるという例えになります。

 

そば打ちのポイント「木鉢三年」

 

木鉢にそば粉と水を加え、水分を含ませながらまとめる工程です。
ただ混ぜるだけではありません。
そば粉に適度な水分を均等に与える事が重要なポイントとなります。
そば粉に与える水分の量が重要です。
水分量が多くても水分が破れやすくなったり切れやすくなり、べたつくそばになってしまう仕上がりに。
逆に少なすぎるとそば粉がうまくまとまらなくなる結果になります。
いかにそば粉全体に水分を均等に回しつつ玉にまとめるかが重要で、毎日同じ水分量というわけにはいきません。
そば粉の性質によってもかける必要がありますし、毎日の気象条件、例えば温度や湿度に合わせて水分量を変更、調整する必要があります。
「木鉢三年」は、そば粉をまとめる木鉢の工程は慣れるまでに三年はかかるという例えになります。

 

難易度の順番で表している

蕎麦打ちの「包丁三日・延し三月・木鉢三年」という言葉、この順番で書いているのにも理由があります。
一見、作り方の順番に見えるのかもしれませんが、そば打ちの難易度が高い順になっているのです、
そば打ちの難易度が高い3工程が包丁と延ばし、そして木鉢という事になります。
・木鉢は3年かかるので一番難しく、期間を要する。
人によっては「木鉢一生」という表現になる事もあります。
・木鉢の次に難易度が高いのが延ばしの工程
・延ばしの次に難易度が高いのが包丁の工程
という事ですね。

 

木鉢三年、もしくは木鉢一生という言葉からわかる事

 

一番高い技術を要し、慣れるまでに時間がかかるのが木鉢。
考え方によっては「一番最初の工程次第でおいしいおそばになるか否か決まってくる」という大事な工程ともなるのがわかります。
特に十割そばを打つ場合は、つなぎとなるグルテンが入っていないそば粉のみで打っていくので、高い技術と経験が必要になってくるのです。
十割そばは打つ人次第で大きく見た目も変わってくるので、奥が深い調理工程の1つといえるでしょう。
越前そばでも同様です。
特に十割そばの場合は、最初の木鉢の工程次第でそばのできあがりが左右されます。
熟練の技術や経験は必要となりますが、打ちあがった越前そばは風味が良くそば粉の良さを最大限に味わえると言って良いでしょう。

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