通販でも美味しさはそのまま!石臼挽きの越前おろしそばがおいしい理由

そばの魅力の一つに「風味の良さ」があると思います。
何もつけないで食べてみるとそば独特の香りが楽しめます。
ただ、ここ最近の蕎麦事情を見てみると、この風味が失われている傾向があるのです。

一般的なそばが出来上がるまで

蕎麦は春頃に種を植えて夏に収穫を行う夏そばと、夏ごろに種を植えて秋に収穫する秋そばが有名。
どちらも新そばに当てはまりますが、一般的には収穫量の多い秋そばを「新そば」と呼んでいます。
そばは収穫後にすぐそば粉にする事はありません。
しばらく乾燥させてから乾燥脱皮させ、そば粉にして、流通しています。
新そばが出てくる以外の時期のそばは、保存貯蔵されているそばの実から製粉してそばを作っています。

現代のそば事情:風味が落ちる原因その① 収穫時期

そばの実の収穫をするタイミングですが、天候などの都合で収穫量が下がらないようにといった目的で早めに収穫を行う事があります。
早めの刈り取りを行う場合は、そばの実が熟す前のまだ青い段階で収穫する場合が多いです。
熟す前に収穫をした場合、そばの実が持つ風味は劣る傾向があります。

現代のそば事情:風味が落ちる原因その② 乾燥

そばを収穫してから乾燥をして製粉を行うのですが、昔は天日乾燥などをしていました。
ただ、天日乾燥だと天候に左右されますし、時間がかかるデメリットがあります。
天候に左右されず、早めに大量生産する点を重要視している場合、使用されるのが乾燥機です。
乾燥機を使用すれば途中で雨が降ってきたり、外気の室温を心配したりする必要がありません。
そして昼夜通して乾燥できるので早く乾燥できます。
ただ、乾燥機による乾燥を行うと、高温乾燥になります。
そばの持つ香りや風味が若干、落ちるといったデメリットも出てくるので、中には天日乾燥などを取り入れた低温乾燥にこだわりを持つ蕎麦屋さんもいるくらいです。

現代のそば事情:風味が落ちる原因その③ そば粉になるまでの製粉技術

そしてもう一つ、そばの風味を損なう原因があります。
それは製粉技術です。
昔は石臼にかけて蕎麦の実を製粉していました。
石臼での製粉は労力もかかりますし、一度に製粉できる量も少ないというデメリットがあるのです。
ここ最近では、機械による製粉が一般的になりました。
機械による製粉はロール製粉と呼ばれていますが、2つのロールの間にそばの実を流していき製粉していく方法です。
機械による製粉はたくさん製粉できるし、手動による製粉に比べて労力がかからないメリットがあるのですが、機械による製粉は摩擦熱が起きますし、機械を稼働させる時に発生する機会熱による影響をうけやすいので、熱がそばの風味を落としている可能性が出てきます。
そば粉に製粉した段階で熱がかかると必要な水分も飛んでしまうため、パサパサしたそば粉になる傾向があります。
これらの理由から、そばは石臼での製粉が適しているのかもしれません。
石臼で製粉をすると摩擦熱がかからないので風味の良さを保てるだけではなく、玄そばの繊維も壊れないので、適度な水分量を保ったまま製粉が出来るメリットがあるのです。
また、石臼で挽くと一番粉、二番粉、三番粉、挽ひきぐるみと階層ごとに分ける事も出来るので、機械で製粉したそば粉に満足できないという蕎麦屋では今でも石臼を使ってじっくりと粉を挽いているところもあります。

永平寺そば 極ならでは「そばの風味」を重視したこだわり製法

そばの美味しさは風味の良さや食感を重視したいものです。
そばを作る際に機械による乾燥や機械製粉も効率が良いのかもしれませんが、風味を損ねる結果になってしまいます。
永平寺そば 極では、よりおいしい越前そばを提供したい、そんな思いから手間はかかりますがそばを作るまでの製法にこだわっています。
原料は固有種にこだわり無農薬栽培されている100%「永平寺町産玄そば」を使用。
通常のそば栽培の収穫よりも1ヶ月遅らせ、完熟してから収穫を行っているので風味が良いのです。
そして収穫後のそばは天日などを取り入れ低温乾燥をして、製粉しています。
永平寺町産玄そばは福井県の中では1〜2%程度と収穫量も少なく、粒も小さ目なので固さがあり製粉しにくいのです。
石臼でじっくり挽き込んだ後に手打ちで作り上げています。
殻の粉が入ることによって粉がまとまりにくく、蕎麦を打つ際にも技術が必要です。
全ての工程は時間もかかりますし労力も必要となるのですが、「極力そばの風味を損なわないように作り上げた手打ちそば」を提供したいと考えています。

風味を最大限生かした越前そばをご家庭でも

永平寺そば 極では、風味豊かな永平寺町産玄そばで作った十割そばを店舗で提供しています。
お取り寄せも可能です。
永平寺そば手打ち十割生そば」はそばの香りを損なわないように製粉し、生そばはつなぎを一切使っていません。
最初、そばを食べる時に1本だけ何もつけないで食べるとそばの風味をそのまま味わえます。
こだわりぬいた永平寺そば 極の十割そばを是非、お取り寄せでもお楽しみください。

その他のコラムを読む

越前そば雑学

ページトップへ