越前そばも生蕎麦が一番!生蕎麦と呼ばれるようになった由来は?

そばを食べるなら生蕎麦がおいしいよ!とおすすめしたくなるのですが、この生蕎麦という呼び方、いつ頃から使われるようになったのでしょうか?
このページでは生蕎麦についてお話していきます。

生蕎麦、読み方を間違う事も

最初に「生蕎麦」という言葉を見てどのように読みましたか?
正解は「きそば」です。
つい「なまそば」と読んでしまいそうですが、「きそば」が正しい読み方になります。

 

生蕎麦は十割そば

 

生蕎麦はそば粉のみで打ったそばの事を言います。
「生(き)」という言葉は「なま」という意味ではなく、生粋(きっすい)という意味合いの方となり、まじりっけがないという意味合いや自然のままといった意味を持っている「生(き)」になります。
「生粉打ち」とも呼ばれますが、そば粉のみで打っているという事で十割そばの事を指しています。

生蕎麦という言葉が誕生した理由

そばの始まりは意外にも縄文時代からあるといわれています。
高知県では9000年以上前の遺跡からソバの花粉が見つかり、埼玉県では3000年前の遺跡からソバの種子が見つかっている事から、当時からそばは栽培されていたのではないかと考えられています。
最初はそばがきとして食べられていたのですが、江戸時代になるとそば切りとしてそばが登場するようになります。
江戸時代の中期以降になると、そば粉のみの蕎麦以外に、小麦粉のつなぎを入れて作るそばも誕生していました。
そば粉十割で打つよりも長いそばが作れるといったメリットもありますし、コスト面でも違いが出てきます。
小麦粉を入れたそばに関しては、お店によって小麦粉の割合が違っていたようで、中には小麦粉の割合が多いお店もあったようです。
そばの質自体が低下してしまうという状況もあったのですね。
そこで高級そば屋さんや十割そばを提供しているそば屋さんがそば粉のみでそばを打っているという事をお客様に伝えるために「生蕎麦」という言葉で表現するようになったと言われています。
「生蕎麦」の他には、生粉打ちや手打ちという言葉も使われていたようです。
質が低いそば屋との違いを表現するために使われたという事ですね。

 

実は現代では意味合いが変わってきています

 

江戸時代では生蕎麦はそば粉のみで打った十割そばという意味がありましたが、実はその後、二八蕎麦のお店でも生蕎麦という言葉を使うようになったため、生蕎麦という言葉、現代では蕎麦全般を意味するようになっています。

 

現代ではそば粉のみの蕎麦の呼び方はどうなっているの?

 

昔は生蕎麦と呼ばれて差別化を図っていましたが、現在では十割蕎麦(じゅうわりそば)、もしくは生粉打ち蕎麦(きこうちそば)という呼び方になっています。

生蕎麦と生そば、似ているようで違います

生蕎麦についてはそば粉のみで打った十割そばといった始まりがありましたが、「生そば」と違いがあります。
「生そば(なまそば)」は、茹でて調理する前の段階の生めんや、生めんや茹でた麺といった水分を含んだそばを意味しています。
生蕎麦と生そば、一見同じ意味に見えてしまいそうですが違いがあります。
お店によっては打ちたてのおそばを出していますという意味で生そばという言葉を使用している場合もみられます。

 

十割そばは奥が深い

最初に生蕎麦と呼ばれていた十割そば。
二八蕎麦に比べ、そばの持つ風味、香りが断然違います。
面白いことに、十割そばを打っているおそば屋さんによって味や風味の感じ方も全て違ってくるのです。
どのお店もそば粉十割という条件は揃っているのに不思議ですよね。

 

そば屋によって味が違ってくる理由

 

味や風味が違ってくる理由はそば粉にあります。
使用するそば粉の産地にも違いがありますし、そば粉の収穫時期によっても違いが出てきます。
そしてそばを乾燥する方法、製粉のやり方次第でも味の違いが出てくるのです。
一番粉、二番粉、三番粉といった粉があり、どの粉を使うかでも違いが出てくるのです。
おそば屋さんによってこれらの方法や選択肢はすべて違ってくるので、その結果、十割そばを打っているおそば屋さんでもお店によって味や風味がすべて違ってくるのです。
一見、そばはどれも同じと思ってしまいがちですが、お店によって違いがあるので奥が深いなと思います。

 

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