越前そばでも人気!おいしい!元気が出るとろろそばの栄養面について考える

とろろそばは夏でも冬でもいつでもおいしく食べられる越前そばメニューの1つ。
ちょっと夏バテ気味かな〜?と不調気味の時でも食べられるから不思議ですよね。
このページではとろろそばの栄養について考えてみようと思います。

とろろに含まれているねばねば成分

とろろはヤマノイモのすりおろしです。
やまのいもは色々な種類があり、自然薯、大和芋、長いもなどがあります。
10月から3月にかけて収穫される場合が多く、長いもは春掘りをする事でうまみが凝縮するという事で収穫時期をずらす事もあるのです。
山芋をすりおろした時に出てくるネバネバ成分が乾燥を防ぎ、体内で胃腸などの粘膜を保護する働きも期待できます。

 

 

この記事ではねばねば成分と書いています:表記に注意!

ネット上で見ているととろろのねばねば成分はムチンだと書いている場合もありますが、正確にはムチンは動物から分泌される糖タンパク質成分となり、植物性ではありません。
そのため、2019年、ムチンの研究者である丑田公規氏が以下の

「1928(昭和3)年以降,山芋だけでなく,植物全般にムチンは存在しないと学術的に結論付けられているのが現状である.」
引用:生物工学 97巻1号 ※1

といった指摘をしています。
とろろやオクラなどのねばねば成分は水溶性食物繊維となるのでムチンではないと考えた方が良いでしょう。
このページでは「ねばねば成分」として記載していきます。

 

 

山芋のねばねば成分は生活習慣病の対策にも期待できる

とろろのねばねば成分は豊富な食物繊維を含んでいます。
食物繊維は血糖値の上昇を穏やかにしたり、コレステロールの吸収も穏やかにする働きも期待できるのです。
生活習慣病対策として食べるのも良いですね!

 

 

お腹にたまりやすいのでダイエットにも!

とろろは食物繊維が豊富なので、お腹にもたまりやすいという特徴があります。
少量でもお腹が満足しやすくなりますし、空腹対策としても活用できます。

とろろはお腹の調子を整えてくれる!

とろろは食物繊維が豊富なので、腸内環境を整えるのにも役立ちます。
お腹の調子をととのえて、お通じの改善にも利用できそうですね。

とろろは消化を助けてくれる

とろろは消化酵素でもあるアミラーゼやジアスターゼを多く含んでいます。
そのため生で食べる事も出来ますし、消化を助ける働きもあるのです。
注意点は加熱調理してしまうと消化酵素は高温に弱い性質があるので、消化酵素の働きやメリットは期待できなくなります。
消化酵素を効率よく摂りたい場合は、とろろの様に生のまま食べられる調理法が理想です。
夏の暑い時に食べても胃もたれしにくく、食べやすいと感じるのはこの消化酵素のおかげともいえるでしょう。
夏バテ対策の1つとしてとろろそばを食べるのは理にかなった食べ方なのですね!

とろろは塩分対策にも一役買ってくれる

山芋類は芋の種類によって栄養成分などは若干の違いがありますが、山芋にはカリウムも豊富に含まれています。
カリウムは、体の余分な塩分を体外に排出させる働きがあるのです。
そばを食べる際に麺つゆの塩分が気になるという人もいるかもしれません。
そんな時はとろろそばを食べる事でカリウムも摂取できるので、ある程度の塩分対策を行いながら食事ができるのです。

とろろはビタミンとか入っているの?

とろろはねばねば成分への注目度が高いのですが、ビタミンも含まれています。

 

 

とろろはビタミンB群の摂取が出来ます

とろろに含まれているビタミンは、若干量のビタミンCと、ビタミンB群では、ビタミンB1、B6 、葉酸が含まれています。
ビタミンB1は糖質の代謝時に必要となりますし、B6 はタンパク質の代謝に役立ちます。
おそばでもビタミンB1とB2が摂取出来るので、ビタミンB群を効率よく摂取できているメニューといえるでしょう。
そして葉酸は造血のビタミンともいわれているので、貧血気味の人や妊婦さんにもおすすめしたいビタミンとなります。

 

 

とろろそばにとってビタミンCの役割とは?

とろろには少ない量ではありますが、ビタミンCも含まれています。
ビタミンCはおそばに含まれている注目成分「ルチン」と一緒に摂取する事で栄養効率が良くなる特徴があります。
ビタミンCとルチンが一緒に働く事で血管の強化をする働きも期待できるのです。
まさにおそばととろろの食べ合わせによるメリットといえるでしょう。

とろろと相性が良い越前そば

とろろは栄養豊富で滋養強壮に役立つといったイメージがありますが、詳しく見てみると胃腸の保護をしてくれるだけでなく生活習慣病の予防対策や胃腸の調子を整える、消化をサポートする等様々なメリットがあります。
そんなとろろは越前そばとも相性抜群です。
越前そばは玄そば粉(そばの殻ごと挽いたそば粉)から打つものが多く、そばの栄養価もかなり期待できます。
是非、とろろそばでも食べてみてください。

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わざと収穫時期を遅らせているため、収穫量は少なくなるものの、完熟したそばは風味も良く栄養価も高いです。
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ご家庭で本格十割そばの美味しさ、そしてとろろとの相性の良さを味わってください。

 

※1
丑田 公規 (2019). “ムチン奇譚:我が国における誤った名称の起源”. 生物工学 97巻1号: 48-49.
https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9701/9701_kaisetsu.pdf

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